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Ⅱ.各治験の解説  
※企業から了承が得られた情報を公開しています。

治験概要

更新日 2021年12月3日

管理ID(治験ID)
治験名

進行非小細胞肺癌患者を対象に、MK-3475の併用療法をバイオマーカーによるプレシジョン治療として評価するⅡ相試験(KEYNOTE-495;KeyImPaCT)

治験依頼者

MSD株式会社

治験のフェーズ

第 2 相

治験成分記号
(治験薬一般名)

ペムブロリズマブ+MK-4280、ペムブロリズマブ+レンバチニブ、ペムブロリズマブ+MK-1308

<作用機序情報>

ペムブロリズマブ(MK-3475)

 ペムブロリズマブは、PD-1(Programmed cell Death-1)の伝達経路を阻害する抗体のくすりです。

PD-1は、免疫系の細胞(T細胞)の表面上に存在し、がんに対する免疫のはたらきを抑え、免疫系ががんを攻撃できないようにします。ペムブロリズマブはPD-1に作用し、PD-1がPD-L1(PD-1と結び付くたんぱく質で、がん細胞の表面上にある)と結び付くことを防ぎ、免疫系ががんを攻撃できるように促すことで、がんに対して有効であると考えられています。

レンバチニブ

 がん細胞が増殖するためには、がん組織に栄養分と酸素を供給する新たな血管を形成すること、すなわち血管新生が必要です。血管をつくる血管内皮細胞の表面には、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)と呼ばれるタンパク質が存在し、強力な血管新生促進作用をもつ血管内皮増殖因子(VEGF)と結合することによって、細胞内に血管新生の刺激を伝えます。この刺激にはVEGFRのチロシンキナーゼという酵素が重要な役割を果たします。レンバチニブはVEGFRのチロシンキナーゼの働きを抑えることにより、血管新生の刺激が血管内皮細胞内に伝わることをブロックします。これにより血管新生を阻害し、がん細胞を増殖させず、やがて死滅させる効果を狙っています。

MK-4280

 治験薬MK-4280は、LAG-3(Lymphocyte-activation gene 3)の伝達経路を阻害する抗体のくすりです。LAG-3は、血中や免疫系の細胞(T細胞や樹状細胞)の表面上に存在し、特定のたんぱく質と結び付くことで免疫系の細胞の活性化と増殖を抑え、免疫系ががんを攻撃できないようにします。MK-4280はLAG-3に作用し、LAG-3が特定のたんぱく質と結び付くことを防ぎ、免疫系ががんを攻撃できるように促すことで、がんに対して有効であると考えられています。

MK-1308

 治験薬MK-1308は、CTLA-4(Cytotoxic T-Lymphocyte Associated Antigen 4)の伝達経路を阻害する抗体のくすりです。CTLA-4は、免疫系の細胞(T細胞)の表面上に存在し、特定のたんぱく質と結び付くことで免疫系の細胞の活性化と増殖を抑え、免疫系ががんを攻撃できないようにします。MK-1308はCTLA-4に作用し、CTLA-4が特定のたんぱく質と結び付くことを防ぎ、免疫系ががんを攻撃できるように促すことで、がんに対して有効であると考えられています。

治験の概要

 この治験の目的は、治験の対象となるくすり(MK-3475とMK-1308、MK-4280またはレンバチニブの併用療法)の安全性および有効性(どのように治験薬が作用するか/治験薬に対するあなたの身体の反応)を調べることです。

この治験では、以下の条件にあてはまる非小細胞肺癌の患者さんに参加をお願いしています。

●同意時の年齢が18歳以上

●Ⅳ期の非小細胞肺癌と診断されている

●EGFR、ALK、ROS1、BRAFを標的とした治療の適応にならない

●保存腫瘍組織検体または新たに採取した腫瘍生検検体を提出できる

●臨床検査結果により、骨髄、肝、腎機能などが十分に保たれていると確認されている

●適切な避妊法を用いることに同意する


 ただし他の条件も多数あり、本試験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。

治験の実施方法の概要と注意事項

 スクリーニングの後、2種類のバイオマーカー(血液あるいは組織で確認される、疾患の進行または治療効果を評価することができる指標となるもの)の検査結果によって、4つのグループのいずれかに入ります。

 4つのグループにはそれぞれ人数の上限があるため、すべてのスクリーニング検査でこの治験への適格性が確認された場合でもこの治験に参加できない場合があります。バイオマーカーに基づくグループに入った後は、以下の投与群のうちの1つに無作為に割り付けられ、治験薬が投与されます。

●投与群1:MK-3475(3週間間隔投与)+MK-1308(6週間間隔投与)

●投与群2:MK-3475(3週間間隔投与)+MK-4280(3週間間隔投与)

●投与群3:MK-3475(3週間間隔投与)+レンバチニブ(1日1回投与)


 専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治療薬が投与されます。

 なお、本治験の治験薬は有効性・安全性が確立していないもので、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です。

 また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。

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