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各治験の解説 ※企業から了承が得られた情報を公開しています。

更新日 2024年5月16日

治験依頼者
日本セルヴィエ株式会社
疾患名(jRCTに掲載) 【肝細胞がん、膵臓がん】などの肝臓・胆のう・膵臓のがん
膵臓がん
転移した膵臓がん
管理ID(治験ID)
治験名

未治療の転移性膵腺癌を有する日本人参加者を対象としたイリノテカンリポソーム注射液、オキサリプラチン、5-フルオロウラシル/レボロイコボリンの単群多施設共同第II相試験

治験のフェーズ
第2相
問い合わせ先

日本セルヴィエ株式会社

臨床開発部

連絡先:clinicaltrials.jpn@servier.com

治験成分記号
(治験薬一般名)
(作用機序情報)
治験成分記号:S095013 治験薬一般名(日本語):イリノテカンリポソーム注射液 治験薬一般名(英 語):Irinotecan liposome injection

イリノテカンは、がん細胞が増殖するためにDNAを複製する際に、DNAを切断する働きをもつ1型トポイソメラーゼという酵素を阻害します。この酵素を阻害することによって、がん細胞はDNAを複製できなくなり、結果としてがん細胞の増殖が抑えられます。イリノテカンリポソーム注射液は、数十年にわたってがん患者さんに使用されてきたイリノテカンという活性物質を、リポソームと呼ばれる小さな脂質(脂肪)の粒子に封入した抗がん剤です。リポソームはがんの中に蓄積して時間をかけてゆっくりとイリノテカンを放出するため、イリノテカンをそのまま投与するより長く作用することが期待されます。

治験の概要

本治験の目的は、治験薬であるイリノテカンリポソーム注射液とオキサリプラチン、5-フルオロウラシル、レボロイコボリンの併用療法が、転移した膵臓がんをもつ日本人において有効で、かつ安全であることを確認することです。本治験では、①転移した膵臓がんに対する治療を受けていないこと、②転移した膵臓がんと診断されてから6週間以内であること、③CTスキャンで測定可能な転移したがんを1つ以上有すること、などの条件を満たす方を対象としています。ただし他の条件も多数あり、本治験に参加していただけるか否かは専門医による医学的判断が必要となります。本治験で用いられている治験薬S095013(イリノテカンリポソーム注射液)は、日本で既に販売されている製品(商品名 オニバイド?)であり、欧米でも販売されています。日本では、化学療法の後に悪化した切除不能な膵臓がんの治療のために、5-フルオロウラシルおよびレボロイコボリンとの併用で使用されています。

治験の実施方法の概要と注意事項

本治験ではランダム化は行われず、専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治験薬が投与されます。本治験薬で投与されるイリノテカンリポソーム注射液とオキサリプラチン、5-フルオロウラシル、レボロイコボリンの併用療法は、海外ではすでに臨床試験が行われており、有効性・安全性が確認されています。なお、日本人においては有効性・安全性が確立していないため、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です。また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。

病院名

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