Ⅱ.各治験の解説
※企業から了承が得られた情報を公開しています。
治験概要
更新日 2023年6月29日
治験依頼者 |
MSD株式会社 |
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疾患名(jRCTに掲載) | 【膀胱がん、腎細胞がん】などの腎・尿管・膀胱のがん 膀胱がん |
管理ID(治験ID) |
jRCT2041210011 |
治験名 |
シスプラチン適応の筋層浸潤性膀胱癌患者を対象とした周術期のエンホルツマブ ベドチン+ペムブロリズマブ(MK-3475)を術前のゲムシタビン+シスプラチンと比較する第Ⅲ相無作為化非盲検試験(KEYNOTE-B15/EV-304) |
治験のフェーズ |
第3相 |
問い合わせ先 |
MSD株式会社 MSDjRCT問合せ窓口 連絡先:msdjrct@merck.com |
治験成分記号 (治験薬一般名) (作用機序情報) |
治験成分記号:MK3475
治験薬一般名(日本語):ペムブロリズマブ
治験薬一般名(英 語):Pembrolizumab
ペムブロリズマブは、PD-1(Programmed cell Death-1)の伝達経路を阻害する抗体のくすりです。PD-1は、免疫系の細胞(T細胞)の表面上に存在し、がんに対する免疫のはたらきを抑え、免疫系ががんを攻撃できないようにします。ペムブロリズマブはPD-1に作用し、PD-1がPD-L1(PD-1と結び付くたんぱく質で、がん細胞の表面上にある)と結び付くことを防ぎ、免疫系ががんを攻撃できるように促すことで、がんに対して有効であると考えられています。 |
治験の概要 |
この治験は、筋層浸潤性膀胱癌の患者さんにペムブロリズマブとエンホルツマブ べドチンを手術の前後に使用する研究です。 ペムブロリズマブは、キイトルーダ®という商品名で、国内外において複数の癌に対する適応症ですでに製造販売承認を取得し、販売されています。膀胱癌に対しては、すでに単剤での治療薬としては承認されていますが、他の薬剤と併用する治療薬としては承認されていません。 日本では、化学療法後に悪化した膀胱癌に対する治療薬としては承認されておりますが、今回使用する膀胱癌の手術の前後での補助療法としては承認されていません。 エンホルツマブ は、米国でのみ膀胱癌の患者さんに対する治療薬として既に承認されています。 この治験では手術前後でペムブロリズマブとエンホルツマブ べドチンの併用と、手術前のゲムシタビンとシスプラチンの併用を比較します。ゲムシタビンとシスプラチンは筋層浸潤性膀胱癌の標準治療です。 この治験では、以下の条件にあてはまる筋層浸潤性膀胱癌の患者さんが治験に参加できます。 • 同意取得時の年齢が18歳以上 • 遠隔転移を認めない筋層浸潤性膀胱癌と診断されている • 経尿道的膀胱腫瘍切除術で採取した腫瘍組織検体の提出が可能 • 手術(膀胱全摘除術+骨盤リンパ節郭清術)を予定している • 十分な腎機能を有している • 適切な避妊法を用いることに同意している • 臨床検査結果などにより、この治験への参加が適当と治験担当医師が判断されている ただし他の条件も多数あり、本治験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。 |
治験の実施方法の概要と注意事項 |
以下の2つの治療群のいずれかに割り当てられます。 •治療群A:手術前後のエンホルツマブ べドチンとペムブロリズマブの併用療法+手術 •治療群B:手術前のゲムシタビンとシスプラチンの併用療法+手術 それぞれの薬剤の投与計画は以下のとおりです。 ・ペムブロリズマブ 200mg、3週間間隔、各コースの1日目に静脈内投与 ・エンホルツマブ べドチン1.25 mg/kg、3週間間隔、各コースの1日目および8日目に静脈内投与 ・ゲムシタビン1000 mg/m2、3週間間隔、各コースの1日目および8日目に静脈内投与 ・シスプラチン70 mg/m2、3週間間隔、各コースの 1日目に静脈内投与 専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治療薬が投与されます。 なお、本治験の治験薬は有効性・安全性が確立していないもので、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です。 また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。 |
病院名 |
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Ⅲ 疾患名(jRCT掲載)の解説について
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