Ⅱ.各治験の解説
※企業から了承が得られた情報を公開しています。
治験概要
更新日 2022年11月25日
治験依頼者 |
MSD株式会社 |
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疾患名(jRCTに掲載) | 【乳がん、子宮頸がん、子宮体がん】などの女性特有のがん |
管理ID(治験ID) |
jRCT2051210049 |
治験名 |
化学療法が適応となるホルモン受容体陽性・ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HR+/HER2-)の切除不能な局所再発又は転移性乳癌患者を対象にMK-3475+化学療法をプラセボ+化学療法と比較する、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、第Ⅲ相試験(KEYNOTE-B49) |
治験のフェーズ |
第3相 |
問い合わせ先 |
MSD 問合せ窓口 msdjrct@merck.com |
治験成分記号 (治験薬一般名) (作用機序情報) |
治験成分記号:MK-3475
治験薬一般名(日本語):ペムブロリズマブ
治験薬一般名(英 語): Pembrolizumab
ペムブロリズマブは、PD-1(Programmed cell Death-1)の伝達経路を阻害する抗体のくすりです。 PD-1は、免疫系の細胞(T細胞)の表面上に存在し、がんに対する免疫のはたらきを抑え、免疫系ががんを攻撃できないようにします。ペムブロリズマブはPD-1に作用し、PD-1がPD-L1(PD-1と結び付くたんぱく質で、がん細胞の表面上にある)と結び付くことを防ぎ、免疫系ががんを攻撃できるように促すことで、がんに対して有効であると考えられています。 |
治験成分記号:M-L-Doxorubicin
治験薬一般名(日本語):リポソーム化ドキソルビシン
治験薬一般名(英 語):Liposomal doxorubicin
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治験成分記号:-
治験薬一般名(日本語):カペシタビン
治験薬一般名(英 語):Capecitabin
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治験成分記号:-
治験薬一般名(日本語):パクリタキセル
治験薬一般名(英 語):Paclitaxel
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治験成分記号:-
治験薬一般名(日本語):パクリタキセル・アルブミン
治験薬一般名(英 語):Paclitaxel albumin
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治験の概要 |
この治験はMK-3475と化学療法を、ホルモン受容体陽性(HR+)/ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)と呼ばれる特定の乳癌のうち、切除不能な局所再発又は転移性乳癌の患者さんに使用してもらう研究です。 この治験では、MK-3475+化学療法をプラセボ+化学療法と比較します。 プラセボは、治験薬と外観が似ていますが、有効成分を含んでいません。 この治験で選択可能な化学療法は、パクリタキセル、nab-パクリタキセル、リポソーム化ドキソルビシン又はカペシタビンのいずれか1つです。 パクリタキセル、nab-パクリタキセル及びカペシタビンは乳癌に対する治療薬として承認され、国内外で使用されている標準治療です。 リポソーム化ドキソルビシンは乳癌に対して日本では承認されていませんが、海外では承認され、標準治療として用いられています。 この治験では、以下の条件にあてはまる特定のタイプの乳癌の患者さんが治験に参加できます。 ・ 切除不能な局所再発又は転移性乳癌に対して化学療法による前治療歴がない ・内分泌療法を含む前治療により疾患進行が確認されている ・ バイオマーカー解析(がん細胞表面のPD-L1発現等)およびHR+/HER2-乳癌の確認のために、腫瘍組織検体を提供いただける ・切除不能な局所再発又は転移性のHR+/HER2-乳癌と診断されている(この治験の中央検査機関で確かめます) ・腫瘍組織にPD-L1と呼ばれる特定のバイオマーカーが認められる(この治験の中央検査機関で確かめます) ただし他の条件も多数あり、本試験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。 |
治験の実施方法の概要と注意事項 |
最初に、あなたがこの治験に参加できるかどうかを治験スタッフが確認いたします。 これはスクリーニング期と呼ばれます。この期間は約4週間で、この間に1回以上来院していただきます。 あなたが治験に参加できる場合、次のステップとして治療の段階に入ります。がんの進行(悪化)や重大な副作用がみられるまで治験薬の投与を継続します。MK-3475またはプラセボの投与期間は最長約2年です。併用する化学療法によってはほぼ毎週来院が必要な場合もあります。 あなたに受けていただく治療は、あなたがどの治療群に割り当てられるかによって変わります。 化学療法は、治験担当医師があなたに最善と考えられるものを1つ選択します。この治験では、以下の2つのグループのいずれかに割り当てられます。 ●グループ1:MK-3475+化学療法 ●グループ2:プラセボ+化学療法 専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治療薬が投与されます。 なお、本治験の治験薬は有効性・安全性が確立していないもので、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です。 また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。 |
病院名 |