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Ⅱ.各治験の解説  
※企業から了承が得られた情報を公開しています。

治験概要

更新日 2021年12月3日

治験依頼者

MSD株式会社

疾患名(jRCTに掲載) 【肺がん、乳がん】などの胸部のがん
管理ID(治験ID)
治験名

未切除のⅠ期又はⅡA期の非小細胞肺癌患者を対象にMK-3475の併用又は非併用下で体幹部定位放射線治療(SBRT)を実施した際の安全性及び有効性を評価する無作為化プラセボ対照第Ⅲ相試験(KEYNOTE-867試験)

治験のフェーズ

第3相

問い合わせ先

グローバル研究開発本部

JPCT@merck.com

治験成分記号
(治験薬一般名)
(作用機序情報)
治験成分記号:MK-3475 治験薬一般名(日本語):ペムブロリズマブ 治験薬一般名(英 語):pembrolizumab

 ペムブロリズマブは、PD-1(Programmed cell Death-1)の伝達経路を阻害する抗体のくすりです。

 PD-1は、免疫系の細胞(T細胞)の表面上に存在し、がんに対する免疫のはたらきを抑え、免疫系ががんを攻撃できないようにします。

   ペムブロリズマブはPD-1に作用し、PD-1がPD-L1(PD-1と結び付くたんぱく質で、がん細胞の表面上にある)と結び付くことを防ぎ、免疫系ががんを攻撃できるように促すことで、がんに対して有効であると考えられています。

治験の概要

 今回の治験の目的は、治験の対象となるくすり[MK-3475]を体幹部定位放射線治療(SBRT)と併用した際に、プラセボとSBRTの併用療法と比べて非小細胞肺癌の再発を遅らせることができるかを調べることです。

  また、この併用療法が予後を改善し、生活の質を向上させること、安全性やこの併用療法に対するあなたの身体の反応を調べることです。

 この治験では、以下の条件にあてはまる非小細胞肺癌の患者さんに参加をお願いしています。

●同意時の年齢が18歳以上

●Ⅰ期またはⅡA期の非小細胞肺癌と診断されている

●以下のいずれかの理由により、手術ではなくSBRTによる非小細胞肺癌の治療を予定している

  ・合併症により安全性の面から手術不能と診断されている

  ・手術が難しいまたは安全に手術ができない場所に腫瘍が位置している

  ・治験担当医師により手術が推奨されたものの、ご自身で手術を受けないことを決めた


ただし他の条件も多数あり、本試験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。

治験の実施方法の概要と注意事項

 あなたは、以下に示す2つの投与群のうちの1つに無作為に割り付けられ、治験薬が投与されます。

●投与群1 MK-3475(3週間間隔投与を約1年間)+SBRT

●投与群2 プラセボ(3週間間隔投与を約1年間)+SBRT


MK-3475 またはプラセボが投与される確率はいずれも2分の1です。

SBRTは1コース目のMK-3475またはプラセボの投与後に、約2週間で以下のいずれかの線量及び分割回数にて実施されます。線量、分割回数は腫瘍の種類、位置によって以下のいずれかに決定されます。

●45Gy(15Gy×3回)

●54Gy(18Gy×3回)

●48Gy(12Gy×4回)

●50Gy(10Gy×5回)

※スケジュールの詳細は治験担当医師にご確認ください。

副作用がみられた場合は、治験薬の投与を休薬または中止することがあります。休薬後に投与を再開した場合においても、副作用が発現する可能性があります。


 専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治療薬が投与されます。

 なお、本治験の治験薬は有効性・安全性が確立していないもので、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です。

 また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。

病院名

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