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Ⅱ.各治験の解説  
※企業から了承が得られた情報を公開しています。

治験概要

更新日 2023年5月9日

治験依頼者

エーザイ株式会社

疾患名(jRCTに掲載) 【肺がん、乳がん】などの胸部のがん
【乳がん、子宮頸がん、子宮体がん】などの女性特有のがん
管理ID(治験ID)
治験名

ホルモン受容体陽性HER2 陰性の切除不能局所進行,転移又は再発乳癌患者に対するE7090 単剤及びE7090 と他抗がん剤の併用療法の安全性及び探索的な有効性を検討する臨床第1b 相試験

治験のフェーズ

第1相

問い合わせ先

問い合わせ窓口:hhcホットライン

連絡先:(メール):eisai-chiken_hotline@hhc.eisai.co.jp

治験成分記号
(治験薬一般名)
(作用機序情報)
治験成分記号:E7090 治験薬一般名(日本語):- 治験薬一般名(英 語):-

E7090は、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)であるFGFR1、FGFR2、FGFR3に対して選択的阻害活性を示す経口投与可能な、エーザイ株式会社 筑波研究所創製の新規チロシンキナーゼ阻害剤です。

本剤は、従来のFGFR阻害剤と異なり、ジメトキシフェニル基を持たない基本構造を有し、速度論的解析実験からFGFRに素早く、強力に結合し、かつ高い選択性を示す結合様式(タイプV)によるキナーゼ阻害作用により、抗腫瘍効果を現すことが推察されています。

本治験の他に、日本、中国においてFGFR2融合遺伝子を有する胆管がん患者様を対象に有効性と安全性を評価する臨床第Ⅱ相試験が進行中です(2023年4月現在)。

治験の概要

●治験の目的

本治験の目的は、ホルモン受容体陽性HER2 陰性の進行、転移又は再発乳がんに対するE7090とエキセメスタン、フルベストラントの併用療法の忍容性及び副作用(安全性)を調べ、次相以降の併用療法におけるE7090の推奨用量を推定することです。

また、E7090単剤の副作用(安全性)を調べます。

●主な適格基準

・同意取得時の年齢が18歳以上の女性

・閉経後及び,LH-RH アゴニストを継続的に投与し,試験中もLH-RH アゴニストの投与を継続予定の閉経周辺期又は閉経前の女性

・組織学的にエストロゲン受容体陽性HER2 陰性の進行/再発又は転移乳癌と診断された方

・バイオプシー(生体組織診断)実施に同意いただける方

・採取された保存腫瘍組織検体又は新鮮腫瘍組織検体の提出に同意いただける方

●主な除外基準

・脳又は硬膜下転移を有する方

・進行又は転移性の病変に対する治療として,2レジメン以上の化学療法を受けている方。(Part3のみ)進行又は転移性の病変に対する治療として,1レジメン以上の化学療法を受けている方。

・炎症性乳癌

・サブタイプの異なる両側乳癌

・臨床的に重要な心血管系疾患を有する方

・以下の眼疾患を有する方

  a. Grade 2以上の角膜障害の合併症

  b. 活動性の網膜症(例えば加齢性黄斑変性,中心性漿液性脈絡網膜症,網膜裂孔)の合併症

・FGFR 阻害剤による前治療歴を有する方 ただし他の条件も多数あり、本試験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。

治験の実施方法の概要と注意事項

本治験は以下の3つのパートで構成されています。

●Part1

E7090とエキセメスタン、フルベストラントの併用療法の安全性を確認します。

 ・エキセメスタン群: E7090(経口)とエキセメスタン(経口)を治験計画に従って投与します。

 ・フルベストラント群: E7090(経口)とフルベストラント(筋肉内注射)を治験計画に従って投与します。

●Part2

FGFRタンパク質発現が陽性と判定された方を対象に、E7090単剤を経口投与します。

●Part3

E7090とエキセメスタン、フルベストラントの併用療法の安全性をより多くの患者様で確認します。

本治験では、ランダム化は行われず、専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治験薬が投与されます。

なお、本治験の治験薬は有効性・安全性が確立していないもので、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です。

また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。

病院名

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