Ⅱ.各治験の解説
※企業から了承が得られた情報を公開しています。
治験概要
更新日 2023年6月29日
治験依頼者 |
MSD株式会社 |
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疾患名(jRCTに掲載) | 【膀胱がん、腎細胞がん】などの腎・尿管・膀胱のがん 膀胱がん |
管理ID(治験ID) |
jRCT2080225287 |
治験名 |
筋層浸潤性膀胱癌(MIBC)患者を対象に、MK-3475と化学放射線療法(CRT)の併用療法と化学放射線療法単独療法の有効性及び安全性を比較する無作為化プラセボ対照二重盲検第III相試験(KEYNOTE-992) |
治験のフェーズ |
第3相 |
問い合わせ先 |
MSD株式会社 MSDjRCT問合せ窓口 連絡先:msdjrct@merck.com |
治験成分記号 (治験薬一般名) (作用機序情報) |
治験成分記号:MK-3475
治験薬一般名(日本語):ペムブロリズマブ
治験薬一般名(英 語):Pembrolizumab
ペムブロリズマブは、PD-1(Programmed cell Death-1)の伝達経路を阻害する抗体のくすりです。PD-1は、免疫系の細胞(T細胞)の表面上に存在し、がんに対する免疫のはたらきを抑え、免疫系ががんを攻撃できないようにします。ペムブロリズマブはPD-1に作用し、PD-1がPD-L1(PD-1と結び付くたんぱく質で、がん細胞の表面上にある)と結び付くことを防ぎ、免疫系ががんを攻撃できるように促すことで、がんに対して有効であると考えられています。 |
治験の概要 |
今回の治験の目的は、以下について調べることです。 ・治験の対象となるくすりMK-3475を化学放射線療法(化学療法と放射線療法の併用療法)と併用した場合の安全性 ・MK-3475と化学放射線療法の併用療法は筋層浸潤性膀胱癌をコントロールすることができるか、化学放射線療法単独療法に比べて長期に健康状態を維持できるか ・MK-3475に対するあなたの身体の反応 ・MK-3475と化学放射線療法の併用療法は化学放射線療法単独療法に比べて生活の質を改善するか 治験薬MK-3475はキイトルーダ? (英語でKEYTRUDA?)という商品名(一般名ペムブロリズマブ)で、特定の種類の膀胱癌ですでに製造販売承認を取得し、販売されていますが、筋層浸潤性膀胱癌の治療に対してはまだ承認されていません。 筋層浸潤性膀胱癌に対するMK-3475と化学放射線療法の併用療法についても同様に、まだ承認されていません。 この治験では、以下の条件にあてはまる筋層浸潤性膀胱癌の患者さんに参加をお願いしています。 ・同意時の年齢が18歳以上 ・非転移性の筋層浸潤性膀胱癌と診断されている ・腫瘍検体を提出できる ・臨床検査結果により、骨髄、腎、肝機能などが十分に保たれていると確認されている ・適切な避妊法を用いることに同意する ただし、他の条件も多数あり、本治験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。 |
治験の実施方法の概要と注意事項 |
スクリーニング期は約6週間で、その間、スクリーニング検査のために複数回来院していただきます。 治療期間は約54週間です。最初の4~7週間は週に最大5日来院していただく必要があります。この期間の総来院日数は、どの種類の放射線療法を受けるかによります。治験担当医師または治験スタッフが説明いたします。残りの治療期間は、約6週間ごとに来院していただきます。 治療の中止後はフォローアップ期に移行し、治療中止後最初の月は1回または2回のフォローアップ来院が必要となります。その後、フォローアップ検査のために12または24週間ごとに来院していただきます。 この治験では以下の2つの治療群のいずれかに登録されます。 ●第A群:MK-3475+化学放射線療法 ●第B群:プラセボ*+化学放射線療法 専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治療薬が投与されます。 なお、本治験の治験薬は有効性・安全性が確立していないもので、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です。 また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。 |
病院名 |
Ⅰ 臨床試験登録情報
Ⅲ 疾患名(jRCT掲載)の解説について
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