<治験の目的>
KFA115単剤投与及びKFA115とペムブロリズマブを併用投与したときの安全性及び忍容性を検討するとともに,有害事象(AE)及び重篤な有害事象(SAE)の発現頻度及び重症度,用量調節,並びに臨床検査値,バイタルサイン,及び心電図(ECG)の評価から,今後の治験における推奨用法・用量を特定すること。
<適格基準>
-臨床的に受け入れられている測定法により過去に実施医療機関で測定したPD-L1発現率が1%以上の非小細胞肺がん患者。抗PD-(L)1抗体を含む前治療を4ヵ月以上受け,病勢進行が確認される前に治験責任医師及び治験分担医師(以下,治験担当医師)の評価で安定又は奏効と判定され,この前治療によるベネフィットが得られたことが確認されている必要がある。 また,プラチナ製剤ベースの化学療法と抗PD-(L)1 抗体による,同時併用療法又は逐次療法の治療歴を有すること。ただし,当該治療に不適格な患者を除く。
-抗PD-(L)1抗体を含む治療及びVEGFを標的とした治療による単剤療法又は併用療法の治療歴を有する淡明細胞型腎細胞がん患者。抗PD-(L)1抗体を含む治療後に病勢進行が確認されていること。
-抗PD-(L)1抗体を含む治療歴を有する皮膚黒色腫患者。抗PD-(L)1抗体を含む治療後に病勢進行が確認されていること。 BRAF V600 変異陽性悪性黒色腫患者は,MEK 阻害剤の治療歴の有無にかかわらず,BRAF V600 阻害剤による治療歴を有すること。
-抗PD-(L)1抗体による治療歴のない,高異型度漿液性卵巣がん患者。 プラチナ製剤抵抗性の場合には,少なくとも1 ラインの全身療法の治療歴を有すること。
-局所進行再発性又は転移性非角化型上咽頭がん患者。 参加する試験群に応じて抗PD-(L)1抗体による治療歴のないもしくは、抗PD-(L)1 抗体の治療歴の有無にかかわらず,プラチナ製剤ベースの化学療法の治療歴を有する患者とする。
-局所進行性の切除不能又は転移性肛門がん(扁平上皮がん),胸腺がん,MSI-H CRC,食道・胃がん,中皮腫,及びHNSCC患者。いずれも,抗PD-(L)1抗体による治療歴のない又は抗PD-(L)1 抗体の治療を利用できない患者とする。
-過去の検査でPD-L1が1%以上のTNBC 患者。少なくとも1 ラインの化学療法の治療歴を有すること。
<除外基準>
-心機能障害又は臨床的に重要な心疾患を有する患者。
-QT間隔を延長させることが知られている薬剤を使用している患者。ただし,治験期間中,投与を完全に中止できる場合を除く。
-治験薬の成分並びに他のモノクローナル抗体(mAb)及び/又はその添加剤に対する重度の過敏症反応の既往歴を有する患者。
-活動性あるいは既知の自己免疫疾患が認められる患者,又は疑われる患者。尋常性白斑,I型糖尿病,ホルモン補充のみを必要とする残遺的な甲状腺機能低下症,全身治療を必要としない乾癬,又は再発が予想されない状態にある患者については組入れを考慮することができる。抗PD-1/PD-L1抗体による治療歴があり,適切な皮疹の治療を受けた患者又は内分泌障害の補充療法を受けた患者の組入れは許容する。
-間質性肺疾患(ILD)若しくは肺臓炎の所見が認められる患者,又は高用量のグルココルチコイドを要するILD若しくは非感染性肺臓炎の既往歴を有する患者。
-抗PD-(L)1抗体関連の毒性が原因で抗PD-(L)1抗体による前治療を中止した患者(KFA115とペムブロリズマブの併用投与群に適用)。
-手段的日常生活動作が制限される症候性の末梢性ニューロパチーを有する患者。
ただし他の条件も多数あり、本治験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。