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各治験の解説 ※企業から了承が得られた情報を公開しています。

更新日 2025年11月18日

治験依頼者

中外製薬株式会社

疾患名(jRCTに掲載) 【白血病、悪性リンパ腫】などの血液・リンパのがん
悪性リンパ腫
管理ID(治験ID)
治験名

再発又は難治性のびまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫又はマントル細胞リンパ腫を対象とした GLOFITAMAB+ゲムシタビン+オキサリプラチン(GEMOX)併用療法又はGLOFITAMAB 単剤療法の有効性及び安全性を評価する国内第 II 相多施設共同試験

治験のフェーズ

第2相

問い合わせ先
中外製薬株式会社 clinical-trials@chugai-pharm.co.jp
治験成分記号
(治験薬一般名)
(作用機序情報)
治験成分記号:RO7082859 治験薬一般名(日本語):- 治験薬一般名(英 語):Glofitamab

RO7082859(Glofitamab) は、がん化した B 細胞の持つCD20と免疫を担う T 細胞の持つ CD3というタンパク質に同時に結合する抗体で、CD20 と CD3 に同時に結合することによって T 細胞をがん化した B 細胞に引き寄せて攻撃しやすくさせる治験薬です。

治験成分記号:- 治験薬一般名(日本語):オビヌツズマブ(遺伝子組換え) 治験薬一般名(英 語):Obinutuzumab

オビヌツズマブはがん化したB細胞の持つCD20と、免疫細胞(好中球、NK細胞、単球、マクロファージ)の持つFcγレセプター*に同時に結合する抗体医薬品で、両者に結合することによって免疫システムを活性化させる薬です。

治験成分記号:- 治験薬一般名(日本語):ゲムシタビン塩酸塩(ゲムシタビン) 治験薬一般名(英 語):Gemcitabine

ゲムシタビンは代謝拮抗性抗悪性腫瘍剤に分類される抗悪性腫瘍薬であり,細胞内で代謝されて活性型のヌクレオチドである二リン酸化物(dFdCDP)及び三リン酸化物(dFdCTP)となり,これらがデオキシリボ核酸(DNA)合成を直接的及び間接的に阻害することにより殺細胞作用を示します。直接的には,dFdCTP がデオキシシチジン三リン酸(dCTP)と競合しながら DNA ポリメラーゼにより DNA 鎖に取り込まれた後,細胞死(アポトーシス)を誘発します。また,dFdCDP はリボヌクレオチドレダクターゼを阻害することにより,細胞内の dCTP濃度を低下させるため,間接的に DNA 合成阻害が増強されます。

治験成分記号:- 治験薬一般名(日本語):オキサリプラチン 治験薬一般名(英 語):Oxaliplatin

白金製剤に分類される抗悪性腫瘍薬であり,生体内変換体(ジクロロ1,2-ジアミノシクロヘキサン[DACH]白金,モノアクオモノクロロ DACH 白金,ジアクオ DACH 白金)を形成し,癌細胞内の DNA 鎖と共有結合することで DNA 鎖内及び鎖間の両者に白金−DNA 架橋を形成し,これらの架橋がDNA の複製及び転写を阻害します。

治験の概要

びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫(DLBCL)コホート

本治験の目的は、自家造血幹細胞移植での治療が行えない、これまでに 1 種類以上の治療を受けた再発または難治性の DLBCL の患者さんに対して、Glofitamab と ゲムシタビンとオキサリプラチン(GemOx)併用による効果や体への影響を調べることです。 Glofitamab および GemOx はいずれも海外において再発または難治性の DLBCL に対する効果が示されており、さらに、動物での治験の結果からこれらの薬剤の併用による効果の増強が期待されています。

本治験では

①組織や細胞を調べ、再発または難治性の DLBCL であることが確認されている方、

②DLBCL を再発された方、あるいは他の DLBCL の治療の効果が不十分だと判断された方、

③自家造血幹細胞移植による治療が行えないことが確認されている方

等の条件を満たす方を対象としています。ただし他の条件も多数あり、本治験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。


マントル細胞リンパ腫(MCL)コホート

本治験の目的は、これまでに 1 種類以上の治療を受けた再発または難治性の MCLの患者さんに対して、Glofitamab の効果や体への影響を調べることです。

本治験では

①組織や細胞を調べ、再発または難治性の MCL と判断されている方、

②過去に 1 種類以上の全身性リンパ腫の治療を受けている方、

③ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤による治療完了後に再発した方、もしくは治療の効果が認められなかった方

等の条件を満たす方を対象としています。

ただし他の条件も多数あり、本治験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。

治験の実施方法の概要と注意事項

DLBCLおよびMCLのどちらのコホートでも専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治療薬が投与されます。

なお、本治験の治験薬は有効性・安全性が確立していないもので、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です。

また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。

病院名 jRCTを参照

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