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各治験の解説 ※企業から了承が得られた情報を公開しています。

更新日 2025年4月23日

治験依頼者

エーザイ株式会社

疾患名(jRCTに掲載) 【肝細胞がん、膵臓がん】などの肝臓・胆のう・膵臓のがん
肝細胞がん
【乳がん、子宮頸がん、子宮体がん】などの女性特有のがん
子宮体がん
肝細胞がん,固形がん,大腸がん,子宮体がん(現在は、子宮体がんの患者さんを募集しています)
管理ID(治験ID)
治験名

固形がん患者を対象としたE7386 と他の抗がん剤との併用療法の非盲検試験

治験のフェーズ

第1b/2相

問い合わせ先

hhcホットライン連絡先(メール): eisai-chiken_hotline@hhc.eisai.co.jp

治験成分記号
(治験薬一般名)
(作用機序情報)
治験成分記号:E7386 治験薬一般名(日本語):- 治験薬一般名(英 語):-

Wnt/β カテニンシグナル伝達経路は,動物の進化過程で高度に保存されているシグナル伝達経路で,細胞の増殖と分化,体軸や器官形成等にかかわる遺伝子発現を調節しています。大腸がんや肝細胞がんをはじめとする様々ながんではWnt/β カテニンシグナル伝達経路の異常な活性化が知られています。E7386は、転写コアクチベーターであるCREB 結合タンパク質(CBP)とβ-cateninの間のタンパク質?タンパク質相互作用を阻害します。

治験成分記号:E7080 治験薬一般名(日本語):レンバチニブ 治験薬一般名(英 語):lenvatinib

がん細胞が増殖するためには、がん組織に栄養分と酸素を供給する新たな血管を形成すること、すなわち血管新生が必要です。血管をつくる血管内皮細胞の表面には、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)と呼ばれるタンパク質が存在し、強力な血管新生促進作用をもつ血管内皮増殖因子(VEGF)と結合することによって、細胞内に血管新生の刺激を伝えます。この刺激にはVEGFRのチロシンキナーゼという酵素が重要な役割を果たします。レンバチニブはVEGFRのチロシンキナーゼの働きを抑えることにより、血管新生の刺激が血管内皮細胞内に伝わることをブロックします。これにより血管新生を阻害し、がん細胞を増殖させず、やがて死滅させる効果を狙っています。

治験の概要

■治験の目的■

この治験の目的は、従来の治療薬で効果が十分でない、あるいは認められなくなったがん患者さんにE7386とレンバチニブを使用していただき、副作用の種類や程度、頻度を調べながら、治療に適した用量を検討することです。

●用量漸増パート

肝細胞がん及びその他固形がん患者さんを対象としています。

E7386とレンバチニブとの併用療法の安全性及び忍容性を確認し、拡大パートにおけるE7386の推奨用量を決定します。

E7386及びレンバチニブを毎日服用いただきます。

※参加募集は終了しています。

●拡大パート

肝細胞がん、大腸がん、子宮体がん患者さんを対象としています。

用量漸増パートで決定した推奨用量におけるE7386とレンバチニブとの併用療法の安全性及び有効性を確認します。

E7386を1日2回、レンバチニブを1日1回服用いただきます。

※参加募集は終了しています。

●用量最適化パート

子宮体がん患者さんを対象としています。

用量最適化パートでは、レンバチニブとE7386を併用した際のE7386の最適な用量を子宮体がんの患者さんを対象に検討いたします。


■参加できる患者さんの条件■

「用量最適化パート」の主な適格基準は以下の通りです。

●全身状態が良好かつ骨髄,肝臓,腎臓などの機能が保たれている方。

●子宮体がんに対するプラチナ製剤を含む全身性の化学療法及びがん免疫療法を実施した後にがんの悪化が確認された方。


■参加できない患者さんの条件■

「用量最適化パート」の主な除外基準は以下の通りです。

●脳又は硬膜下転移を有する方。ただし、局所の治療が完了し、状態が安定していれば、脳又は硬膜下転移を有しても参加可能な場合があります。

●骨疾患又は骨の状態が治験参加に必要な条件を満たさない方。

●治験参加2年以内に他のがんの診断や治療を受けている方。(がんの種類によっては治験に参加いただける場合もあります)。

●過去にレンバチニブの治療を受けられた方。

●がん肉腫(悪性ミュラー管混合腫瘍)、子宮平滑筋肉腫、及び子宮内膜間質肉腫の方。

ただし他の条件も多数あり、本治験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。

治験の実施方法の概要と注意事項

本治験の用量最適化パートでは、日本、米国、フランス、韓国及び台湾などから参加していただき、次の4つの治療グループに無作為に振り分けます(無作為化)。いずれのパートでも治験に参加できるかどうかを治験スタッフが確認し、専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治験薬が投与されます。

●グループA:E7386(高用量)及びレンバチニブ

●グループB:E7386(低用量)及びレンバチニブ

●グループC:レンバチニブ単剤療法

●グループD:医師選択の治療方法(ドキソルビシンまたはパクリタキセル)

なお、本治験の治験薬は有効性・安全性が確立していないもので、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です。また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。

病院名 jRCTを参照

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