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各治験の解説 ※企業から了承が得られた情報を公開しています。

更新日 2025年5月14日

治験依頼者

MSD株式会社

疾患名(jRCTに掲載) 【胃がん、大腸がん、食道がん】などの消化管のがん
食道がん
切除不能な局所進行/転移性食道扁平上皮癌
管理ID(治験ID)
治験名

切除不能な局所進行/転移性食道癌患者を対象に一次治療として化学療法の併用又は非併用下で被験薬とMK-3475(ペムブロリズマブ)との併用療法を評価する非盲検アンブレラプラットフォーム第Ⅰ/Ⅱ相試験(KEYMAKER-U06):サブ試験06E

治験のフェーズ

第1-2相

問い合わせ先

企業名:MSD株式会社

問い合わせ先:MSDJRCT問合せ窓口 msdjrct@merck.com

治験成分記号
(治験薬一般名)
(作用機序情報)
治験成分記号:- 治験薬一般名(日本語):ペムブロリズマブ 治験薬一般名(英 語):-

ペムブロリズマブは、PD-1(Programmed cell Death-1)の伝達経路を阻害する抗体のくすりです。PD-1は、免疫系の細胞(T細胞)の表面上に存在し、がんに対する免疫のはたらきを抑え、免疫系ががんを攻撃できないようにします。ペムブロリズマブはPD-1に作用し、PD-1がPD-L1(PD-1と結び付くたんぱく質で、がん細胞の表面上にある)と結び付くことを防ぎ、免疫系ががんを攻撃できるように促すことで、がんに対して有効であると考えられています。

治験成分記号:MK-2400 治験薬一般名(日本語):- 治験薬一般名(英 語):-

I-DXdは、抗体薬物複合体(ADC : Antibody-drug conjugate)と呼ばれる薬で、固形がんの細胞の表面に多く存在する抗原に結合する抗体*と「トポイソメラーゼⅠ阻害剤」という種類の抗がん作用をもつ薬物(Payload部分)を合体させたものです。I-DXdは、固形がんの細胞表面にある抗原B7ホモログ3(B7-H3)に結合し、がん細胞内に抗がん剤を放出することで、がん細胞の増殖を抑える効果があると期待されています。

治験の概要

この治験は食道扁平上皮がんの患者さんに2種類の治験薬を化学療法と併用した場合と併用しない場合で使用してもらう研究です。

この治験で使用する治験薬は以下の2種類です。

?Ifinatamab deruxtecan(I-DXd):いずれの種類のがんの治療薬としても承認されていません。MK-2400またはDS-7300aとも呼ばれています。

?MK-3475(KEYTRUDA?、ペムブロリズマブ):様々ながんの治療薬として、国内およびいくつかの国で既に承認されています。MK-3475はあなたのがんの種類に対する治療薬として日本で承認されていますが、この治験で用いられるMK-3475と他のくすりとの併用は、食道がんに対する治療としてまだ承認されていません。

この治験で使用する化学療法は、mFOLFOX6(5-フルオロウラシル、ホリナートまたはレボホリナート、オキサリプラチン)、5-フルオロウラシル(5-FU)およびオキサリプラチンです。これらは食道がんに対する標準治療の1つですが、これらの化学療法と併用して、I-DXdおよびMK-3475を投与することは、研究的側面を有しています。

この治験では、今後の治験で使用する推奨用量を決定するために、異なる用量の併用投与を検討します。

今回の治験の目的は以下のとおりです。

?本治験で用いる、I-DXdと他の薬剤との併用療法の安全性を調べること

?これらの併用療法がどの程度効果があるか確認すること

?他の治療と併用した時に、I-DXdが体に入ってから体の外に出てくるまでに、どのようなことが起こるかを調べること

?異なる用量のI-DXdを併用投与した場合の安全性を調べること

ただし他の条件も多数あり、本治験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。

治験の実施方法の概要と注意事項

この治験にご参加いただく期間は、約3年間です。この期間はあなたの健康状態と治験薬の忍容性によって決まります。

この治験には3つの段階があります。

?スクリーニング期間:最初に、あなたがこの治験に参加できるかどうかを治験スタッフが確認いたします。これはスクリーニングの段階と呼ばれ、約28日間続きます。この間に、1回以上来院していただきます。

?治験薬の使用期間:あなたが治験に参加できる場合、次のステップとして治験薬を使用する段階に入ります。あなたの病気が進行(悪化)しておらず、治験薬の忍容性が良好である場合、約2年間の使用期間です。あなたが使用する治験薬によって来院頻度は変わりますが月に約3回来院していただきます。治験担当医師または治験スタッフがあなたのスケジュールをお伝えします。

o病気が進行(悪化)した場合でも、治験薬の投与を継続できる場合がありますが、その場合は治験担当医師から説明があり、別途同意文書に署名していただくことがあります。

?フォローアップ期間:治験薬の使用が終わると、フォローアップの段階に入ります。安全性追跡調査では、グループ1は治験薬の投与を中止してから約30日後に、グループ2、3または4は約40日後に、1回来院していただきます。また、あなたの病気が進行(悪化)していない場合は、1年間は6週間ごと、1年後以降は9週間ごとに、有効性追跡調査のために来院していただきます。

フォローアップ期間が終了した後、治験担当医師または治験スタッフが約12週間(3ヵ月)ごとまたはそれより頻回に、あなたに連絡を取り、健康状態を確認します。

専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治療薬が投与されます。

なお、本治験の治験薬は有効性・安全性が確立していないもので、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です。

また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。

病院名

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