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各治験の解説 ※企業から了承が得られた情報を公開しています。

更新日 2025年7月14日

治験依頼者

MSD株式会社

疾患名(jRCTに掲載) 【肺がん、乳がん】などの胸部のがん
肺がん
非小細胞肺癌(NSCLC)
管理ID(治験ID)
治験名

切除可能なⅡ期~ⅢB期(N2)の非小細胞肺癌に対する術前補助療法としてMK-3475とプラチナ製剤併用化学療法の併用投与後に病理学的完全奏効(pCR)が得られなかった患者を対象に、術後補助療法としてMK-3475とV940の併用投与とMK-3475単剤投与を比較する無作為化、二重盲検、第Ⅲ相試験(INTerpath-009)

治験のフェーズ

第3相

問い合わせ先

企業名:MSD株式会社

問い合わせ先:MSDJRCT問合せ窓口 msdjrct@merck.com

治験成分記号
(治験薬一般名)
(作用機序情報)
治験成分記号:- 治験薬一般名(日本語):ペムブロリズマブ 治験薬一般名(英 語):-

ペムブロリズマブは、PD-1(Programmed cell Death-1)の伝達経路を阻害する抗体のくすりです。PD-1は、免疫系の細胞(T細胞)の表面上に存在し、がんに対する免疫のはたらきを抑え、免疫系ががんを攻撃できないようにします。ペムブロリズマブはPD-1に作用し、PD-1がPD-L1(PD-1と結び付くたんぱく質で、がん細胞の表面上にある)と結び付くことを防ぎ、免疫系ががんを攻撃できるように促すことで、がんに対して有効であると考えられています。

治験成分記号:V940 治験薬一般名(日本語):- 治験薬一般名(英 語):-

V940はmRNA(メッセンジャーリボ核酸)として知られる個別化ネオアンチゲン療法(INT)です。がんにある遺伝情報から作られるmRNAは、体の中でネオアンチゲンと呼ばれるたんぱく質を作ります。ネオアンチゲンは、T細胞などの免疫システムにがんと闘うことを教えます。V940によって、あなたの遺伝子が永久的に変化することはありません。治療を中止したあとにV940が体内に残ることはありません。この治験で使用するV940は、非小細胞肺癌から採取した腫瘍組織検体と血液検体を使用して、それを投与する患者さんごとに個別に設計され製造されます。

治験の概要

この治験は非小細胞肺癌を切除するための手術を受けた患者さんにV940(mRNA-4157)をMK-3475と併用で使用してもらう研究です。

この治験ではV940とMK-3475の併用投与をプラセボとMK-3475の併用投与と比較します。プラセボは治験製品と外観が似ていますが、有効成分を含んでいません。


今回の治験の目的は、

●V940+MK-3475の併用投与の安全性を調べることです。

●プラセボ+MK-3475と比較して、V940+MK-3475の併用投与が非小細胞肺癌の再発予防にどの程度効果があるかを調べることです。

●プラセボ+MK-3475と比較して、V940+MK-3475の併用投与が長期に健康状態を維持できるかどうかを調べることです。

●プラセボ+MK-3475と比較して、V940+MK-3475の併用投与が生活の質を改善するかどうかを調べることです。

ただし他の条件も多数あり、本治験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。

治験の実施方法の概要と注意事項

この治験にご参加いただく期間は、健康状態や副作用の程度によってきまります。治験を開始する時期によっては、最長12年間ご参加いただくことがあります。

この治験にはいくつかの段階があります。

●スクリーニング期間:

最初に、この治験に参加できるかどうかを治験スタッフが確認いたします。これはスクリーニングの段階と呼ばれ、約28日間続きます。この間に、1回以上来院していただきます。

●この治験の一部として手術を受ける患者さんには、以下のような段階があります:

- 手術前の治療期間:

この治験に参加できる場合、次のステップとして最長12週間の手術前の治療期間に入ります。この間に、約4~8回来院して、MK-3475と化学療法の併用投与を受けていただきます。

- 手術:

手術を受けることが可能な場合、MK-3475と化学療法の最終投与から8週間以内に手術を実施する必要があります。

o手術を受けた場合、約6週間の放射線療法が必要になることがあります。放射線療法は手術を受けた後4~8週間以内に開始します。

o手術(および必要に応じて放射線療法)を受けたものの、手術後に治験治療を受けることができないと治験担当医師が判断した場合は、MK-3475の単剤投与による治療を継続できることがあります。

●手術後の治療期間:

この治験内または標準治療に従って手術を完了した場合、手術後の治療を受けていただきます。

手術後の治験製品/治験薬の投与期間は約42週間(10ヵ月半)です。42週間の間に、あなたには以下の治療を受けていただきます:

- 約42週間にわたりMK-3475を投与します。MK-3475の投与のために6週間ごとに1回来院していただきます。

- 約27週間(約7ヵ月間)にわたりV940またはプラセボのいずれかを投与します。3週間ごとに約1回来院していただき、9回投与します。

●フォローアップ期間:

治験治療が終わると、フォローアップの段階に入ります。

専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治療薬が投与されます。

なお、本治験の治験薬は有効性・安全性が確立していないもので、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です。

また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。

病院名

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