患者本位の「がん情報サイト」

各治験の解説 ※企業から了承が得られた情報を公開しています。

更新日 2024年3月22日

治験依頼者

ファイザーR&D合同会社

疾患名(jRCTに掲載) 【白血病、悪性リンパ腫】などの血液・リンパのがん
悪性リンパ腫
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
管理ID(治験ID)
治験名

再発または難治性のびまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫患者にMaplirpacept (PF-07901801) およびGlofitamabを併用投与したときの効果について検討する試験

治験のフェーズ

第1-2相

問い合わせ先

ファイザーR&D合同会社

治験情報窓口担当 clinical-trials@pfizer.com

治験成分記号
(治験薬一般名)
(作用機序情報)
治験成分記号:PF-07901801 治験薬一般名(日本語):マプリルパセプト 治験薬一般名(英 語):maplirpacept

がん細胞の表面にはCD47というタンパク質が存在しており、これが免疫細胞の一つであるマクロファージと呼ばれる細胞に発現しているSIRPa(サープアルファ)という物質に結合すると、マクロファージががん細胞を攻撃することができなくなってしまいます。maplirpacept(マプリルパセプト)は、がん細胞のCD47とマクロファージのSIRPaの結合を阻害する薬剤です。maplirpaceptがこの結合をブロックすることによって、マクロファージが活性化され、がん細胞を攻撃できるようになり、がん細胞が破壊されると考えられています。

maplirpaceptは⽇本を含め世界中でまだ発売されておらず、現在、開発段階にあります。

治験成分記号:- 治験薬一般名(日本語):オビヌツズマブ 治験薬一般名(英 語):obinutuzumab

オビヌツズマブはがん細胞に発現しているCD20というたんぱく質に結合する抗体です。オビヌツズマブはCD20が発現しているB細胞を見つけ出して、がん細胞を破壊する薬剤です。

この治験では、オビヌツズマブはglofitamabによる副作用を軽減するために使用します。

治験成分記号:- 治験薬一般名(日本語):- 治験薬一般名(英 語):glofitamab

glofitamabはがん細胞の表面にあるCD20というたんぱく質とT細胞に結合して、がん細胞を死滅させる薬剤(抗体)で、「T細胞二重特異性抗体」と呼ばれています。Glofitamabには2つの作用部位があります。1つは、正常細胞およびがん化したB細胞の表面上の特定のマーカー(CD20と呼ばれるマーカー)を認識し、もう1つは、T細胞の特定のマーカー(CD3と呼ばれるマーカー)を認識し、これらの両方のマーカーに結合することです。これらの機能によって、glofitamabは免疫系に存在する白血球の一種であるT細胞を活性化し、がん細胞を攻撃して破壊すると考えられます。

治験の概要

本治験の目的は、再発または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の患者さんに対して、オビヌツズマブを単回投与した後に、治験薬maplirpacept(別名:PF-07901801)およびglofitamabを併用投与したときの安全性(副作用)、効果(有効性)および薬物動態(体内での治験薬の動き)を調べることです。

本治験では、①18歳以上の女性および男性の方、②再発または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫と診断されている方、③過去に抗CD20製剤を用いた治療をされた方、④全⾝状態が保たれている⽅、⑤腫瘍検体のご提供をいただける方、⑥妊娠をする意思がなく、適切な避妊にご協力いただける方(妊娠可能な場合)等の条件を満たす方を対象としています。

ただし、他の条件も多数あり、本治験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。

治験の実施方法の概要と注意事項

専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治験薬が投与されます。

なお、本治験の治験薬は有効性・安全性が確立していないもので、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です*。

また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。

* オビヌツズマブはCD20陽性の濾胞性リンパ腫などの他の疾患に対して国内で承認されていますが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する承認は得られていません。

病院名

QRコード

ページを印刷

クリックタップで印刷します

一覧へ戻ります

© 2021 Foundation for Promotion of Cancer Research.

pagetop