患者本位の「がん情報サイト」

各治験の解説 ※企業から了承が得られた情報を公開しています。

更新日 2024年1月22日

治験依頼者

MSD株式会社

疾患名(jRCTに掲載) 【悪性黒色腫、基底細胞がん】などの皮膚のがん
悪性黒色腫
希少がん
皮膚の希少がん
悪性黒色腫
管理ID(治験ID)
治験名

高リスクStage Ⅱ~Ⅳ悪性黒色腫患者を対象にMK-7684A(MK-7684+ペムブロリズマブ)による術後補助療法とペムブロリズマブによる術後補助療法を比較する無作為化、実薬対照、二重盲検、第Ⅲ相試験(KEYVIBE-010)

治験のフェーズ

第3相

問い合わせ先

企業名:MSD株式会社

問い合わせ先:MSDJRCT問合せ窓口 msdjrct@merck.com

治験成分記号
(治験薬一般名)
(作用機序情報)
治験成分記号:MK-7684A 治験薬一般名(日本語):- 治験薬一般名(英 語):-

MK-7684A(vibostolimabとペムブロリズマブの配合剤)

vibostolimabは、TIGIT(T-cell immunoreceptor with Ig and immunoreceptor tyrosine-based inhibition motif domains)の伝達経路を阻害する抗体のくすりです。TIGITは、免疫細胞(T細胞やナチュラルキラー細胞など)の表面上に存在し、がん細胞の表面上にある特定のたんぱく質(PVRやCD112)と結び付くことで免疫細胞の活性化と増殖を抑え、免疫細胞ががんを攻撃できないようにします。vibostolimabはTIGITに作用し、TIGITが特定のたんぱく質と結び付くことを防ぎ、免疫細胞ががんを攻撃できるように促すことで、がんに対して有効であると考えられています。

ペムブロリズマブは、PD-1(Programmed cell Death-1)の伝達経路を阻害する抗体のくすりです。PD-1は、免疫系の細胞(T細胞)の表面上に存在し、がんに対する免疫のはたらきを抑え、免疫系ががんを攻撃できないようにします。ペムブロリズマブはPD-1に作用し、PD-1がPD-L1(PD-1と結び付くたんぱく質で、がん細胞の表面上にある)と結び付くことを防ぎ、免疫系ががんを攻撃できるように促すことで、がんに対して有効であると考えられています。

治験の概要

この治験は悪性黒色腫を切除した後の成人にMK-7684A(vibostolimabとペムブロリズマブの配合剤)を使用してもらう研究です。

治験薬MK-7684Aは免疫療法に使用され、がんと闘うためにあなたの体自身の免疫系を刺激する働きがあります。

この治験では、MK-7684Aをペムブロリズマブ単独療法と比較します。

今回の治験の目的は、

•MK-7684Aの安全性をペムブロリズマブと比較することです。

•MK-7684Aがどのように作用するかペムブロリズマブと比較することです。

•MK-7684Aを使用した方が、ペムブロリズマブを使用した方と比べて、長期に健康状態を維持できるかどうかを調べることです。

•MK-7684Aを使用した方が、ペムブロリズマブを使用した方と比べて生活の質が改善するか比較することです。

ただし他の条件も多数あり、本試験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。

治験の実施方法の概要と注意事項

治験来院時に治験担当医師または治験スタッフが以下の手順を行います:

•治験薬の投与

•あなたの既往歴・合併症および最近の体調の確認

•人種と民族の情報の確認

•これまでに使用したくすりや現在使用している他のくすりの確認

•日常生活の状況の確認

•治験実施医療機関のコンピュータを使用したあなたの生活の質に関する質問への回答(治験スタッフが方法を説明します。)

•身体所見の確認

•皮膚悪性黒色腫の写真の撮影

•血液検体および尿検体の採取

•治験の開始時に、以前に実施した生検または手術で採取した腫瘍組織のご提供をお願いします(入手可能な場合)。治験担当医師があなたの悪性黒色腫が悪化したと判断した場合、治験期間中に生検を行うようお願いする可能性があります。あなたに提供いただいた検体は、がんの患者さんを助けるための検査(例:分析方法の評価、バイオマーカーの特定)を開発したり、改良するために使用される場合があります。提供された検体はすべて使用され、他の検査には使用できなくなる可能性があります。

•心電図(あなたの心機能の状態を確認する検査)

•脳、頸部、胸部、腹部および骨盤部のCT(コンピュータ断層撮影)検査、MRI(磁気共鳴画像)検査、X線検査、PET(陽電子放出断層撮影)検査

治験担当医師は、本治験のために撮影した画像に加えて、通常診療の中で撮影した画像の写しの提供をお願いすることがあります。

•バイタルサインなどの身体検査(体温、心拍数、呼吸数、血圧)

検査値に異常がみられた場合、または副作用がみられた場合には、追加の検査、採血を行うことがあります。

専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治療薬が投与されます。

なお、本治験の治験薬は有効性・安全性が確立していないもので、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です。

また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。

病院名

QRコード

ページを印刷

クリックタップで印刷します

一覧へ戻ります

© 2021 Foundation for Promotion of Cancer Research.

pagetop