患者本位の「がん情報サイト」

各治験の解説 ※企業から了承が得られた情報を公開しています。

更新日 2024年3月22日

治験依頼者

アストラゼネカ株式会社

疾患名(jRCTに掲載) 【肺がん、乳がん】などの胸部のがん
肺がん
管理ID(治験ID)
治験名

白金製剤を含む根治的同時化学放射線療法後に病勢進行が認められていない切除不能な局所進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者(ステージIII)を対象にデュルバルマブ+Oleclumab併用投与及びデュルバルマブ+Monalizumab併用投与を検討する第III相、無作為化、プラセボ対照、二重盲検、多施設国際共同試験(PACIFIC-9)

治験のフェーズ

第3相

問い合わせ先

治験情報窓口メールアドレス
RD-clinical-information-Japan@astrazeneca.com

治験成分記号
(治験薬一般名)
(作用機序情報)
治験成分記号:MEDI4736 治験薬一般名(日本語):デュルバルマブ(遺伝子組換え) 治験薬一般名(英 語):durvalumab

ヒトPD-L1に対するヒトモノクローナル抗体であり、PD-L1とその受容体であるPD-1との結合を阻害すること等により、抗腫瘍免疫応答を増強し、腫瘍増殖を抑制すると考えられます。


治験成分記号:MEDI9447 治験薬一般名(日本語):- 治験薬一般名(英 語):oleclumab

CD73に選択的に結合し、その活性を阻害する、抗CD73モノクローナル抗体です。CD73は、腫瘍微小環境で過剰発現し、アデノシン受容体経路を介して抗腫瘍免疫を制限することにより腫瘍増殖を促進する細胞表面酵素です。

治験成分記号:IPH2201 治験薬一般名(日本語):- 治験薬一般名(英 語):monalizumab

抗NKG2A抗体です。NKG2Aは腫瘍浸潤細胞傷害性T細胞およびナチュラルキラー細胞に発現するチェックポイント受容体で、その抗がん機能をmonalizumabは阻害します。

治験の概要

 本治験の目的は、白金製剤を含む根治的同時化学放射線療法後に病勢進行が認められていない切除不能な局所進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者(ステージIII)を対象に、無増悪生存期間(PFS)を指標として、デュルバルマブ+Oleclumab併用投与又はデュルバルマブ+Monalizumab併用投与の効果について、デュルバルマブ+プラセボ併用投与と比較評価することです。

 本治験では、

 ①組織学的又は細胞学的に記録された非小細胞肺癌を有し、局所進行性の切除不能(ステージIII)疾患に対し同時化学放射線療法で治療されていること、

 ②化学放射線療法の前に取得した腫瘍組織試料の提供が可能なこと、

 ③中央検査機関で測定し、記録された腫瘍のPD-L1発現状態が確認されていること、

 ④EGFR及びALK野生型の状態(実施医療機関の検査機関又は中央検査機関)が確認されていること、

 ⑤白金製剤を含む根治的同時化学放射線療法後に進行が認められていないこと、

 ⑥放射線療法と併用で白金製剤を含む化学療法を2サイクル以上受けていること、等の条件を満たす方を対象としています。

 ⑦先行する化学放射線療法によるグレード2以上の肺臓炎を有する方は対象外となります。

 ただし他の条件も多数あり、本試験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。

治験の実施方法の概要と注意事項

 専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治療薬が投与されます。本治験ではランダム化が行われますので、標準的な同時化学放射線療法後に①デュルバルマブ+Oleclumab併用投与、②デュルバルマブ+Monalizumab併用投与又は③デュルバルマブ+プラセボ併用投与のいずれかの維持治療が実施されます。

 なお、本治験の治験薬は有効性・安全性が確立していないもので、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です。

 また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。

病院名

QRコード

ページを印刷

クリックタップで印刷します

一覧へ戻ります

© 2021 Foundation for Promotion of Cancer Research.

pagetop