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各治験の解説 ※企業から了承が得られた情報を公開しています。

更新日 2024年5月21日

治験依頼者
MSD株式会社
疾患名(jRCTに掲載) 【肺がん、乳がん】などの胸部のがん
肺がん 胸腺がん 悪性胸膜中皮腫 乳がん その他の胸部のがん
非小細胞肺癌
管理ID(治験ID)
治験名

切除不能な局所進行Ⅲ期非小細胞肺癌(NSCLC)患者を対象に、MK-7684A(MK-7684とMK-3475の配合剤)併用同時化学放射線療法後のMK-7684A投与を同時化学放射線療法後のデュルバルマブ投与と比較する非盲検第Ⅲ相試験

治験のフェーズ
第3相
問い合わせ先

MSDJRCT問合せ窓口 連絡方法(メール):msdjrct@merck.com

治験成分記号
(治験薬一般名)
(作用機序情報)
治験成分記号:MK-7684 治験薬一般名(日本語):- 治験薬一般名(英 語):vibostolimab

MK-7684は、TIGIT(T-cell immunoreceptor with Ig and immunoreceptor tyrosine-based inhibition motif domains)の伝達経路を阻害する抗体のくすりです。

TIGITは、免疫細胞(T細胞やナチュラルキラー細胞など)の表面上に存在し、がん細胞の表面上にある特定のたんぱく質(PVRやCD112)と結び付くことで免疫細胞の活性化と増殖を抑え、免疫細胞ががんを攻撃できないようにします。

MK-7684はTIGITに作用し、TIGITが特定のたんぱく質と結び付くことを防ぎ、免疫細胞ががんを攻撃できるように促すことで、がんに対して有効であると考えられています。

治験成分記号:Mk-3475 治験薬一般名(日本語):ペムブロリズマブ 治験薬一般名(英 語):pembrolizumab

ペムブロリズマブは、PD-1(Programmed cell Death-1)の伝達経路を阻害する抗体のくすりです。PD-1は、免疫系の細胞(T細胞)の表面上に存在し、がんに対する免疫のはたらきを抑え、免疫系ががんを攻撃できないようにします。ペムブロリズマブはPD-1に作用し、PD-1がPD-L1(PD-1と結び付くたんぱく質で、がん細胞の表面上にある)と結び付くことを防ぎ、免疫系ががんを攻撃できるように促すことで、がんに対して有効であると考えられています。

治験成分記号:MK-7684A 治験薬一般名(日本語):MK-7684とペムブロリズマブ(MK-3475)の配合剤 治験薬一般名(英 語):vibostolimab/pembrolizumab
治験の概要

この治験は、治験薬MK-7684Aを化学療法剤および放射線療法と併用(同時化学放射線療法ともよばれます)でⅢ期の非小細胞肺癌の患者さんに使用してもらう研究です。

この治験では切除不能な未治療のⅢ期の非小細胞肺癌の患者さんを対象としています。

MK-7684A併用同時化学放射線療法を行い、その後MK-7684Aのみを投与する治療と、同時化学放射線療法を行い、その後デュルバルマブを投与する治療を比較します。

この治験では、以下の条件にあてはまる非小細胞肺癌の患者さんに参加をお願いしています。

●Ⅲ期の非小細胞肺癌と診断されている

●手術により癌を取り除くことができない

●画像検査で評価が可能な病変がある

●臨床検査結果などにより、肺、骨髄、腎、肝機能などが十分に保たれている

ただし他の条件も多数あり、本治験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。

治験の実施方法の概要と注意事項

最初に最長28日間のスクリーニング期間で1回以上来院頂き、あなたが治験に参加できる場合、次のステップとして治療の段階に入ります。

治験薬の投与期間は、あなたの健康状態や治験薬に対する副作用によって変わります。

この治験では、以下の2つのグループのいずれかに1:1で割り当てられます。 

●治療群A:最初の9週間に約37回来院していただき、MK-7684Aと同時化学放射線療法による治療をおこないます。その後の51週間は、約3週間に1回来院していただき、MK-7684Aを投与します。

●治療群B:最初の9週間に約37回来院していただき、同時化学放射線療法による治療をおこないます。その後の52週間は、約2週間に1回来院していただき、デュルバルマブを投与します。 


治療期間中にがんが悪化した場合でも、治験薬の投与を継続できる場合もあります。

その場合は、治験担当医師が治療の選択肢について説明します。治験薬の投与を継続することに同意される場合は、追加の同意文書への署名をお願いいたします。専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治療薬が投与されます。

なお、本治験の治験薬は有効性・安全性が確立していないもので、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です。

また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。

病院名

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