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各治験の解説 ※企業から了承が得られた情報を公開しています。

更新日 2024年3月22日

治験依頼者

MSD株式会社

疾患名(jRCTに掲載) 【肺がん、乳がん】などの胸部のがん
肺がん
非小細胞肺癌
管理ID(治験ID)
治験名

未治療の転移性非小細胞肺癌患者を対象に化学療法との併用療法においてペムブロリズマブとヒアルロニダーゼの配合剤(MK-3475A)の皮下投与とペムブロリズマブの静脈内投与の薬物動態及び安全性を比較する無作為化非盲検第Ⅲ相試験

治験のフェーズ

第3相

問い合わせ先

企業名 :MSD株式会社   

問い合わせ先:MSDJRCT問合せ窓口   msdjrct@merck.com

治験成分記号
(治験薬一般名)
(作用機序情報)
治験成分記号:MK-3475A 治験薬一般名(日本語):ペムブロリズマブ/遺伝子組み換えヒトヒアルロニダーゼ 治験薬一般名(英 語):pembrolizumab

この治験で使用するMK-3475Aは、ペムブロリズマブと遺伝子組み換えヒトヒアルロニダーゼ(MK-5180)を配合した皮下注製剤です。MK-5180は、皮下注製剤に配合することでペムブロリズマブなどの薬の吸収と分散を助けると考えられています。

治験成分記号:MK-3475 治験薬一般名(日本語):ペムブロリズマブ 治験薬一般名(英 語):pembrolizumab

ペムブロリズマブは、PD-1(programmed cell Death-1)の伝達経路を阻害する抗体のくすりです。PD-1は、免疫系の細胞(T細胞)の表面上に存在し、がんに対する免疫のはたらきを抑え、免疫系ががんを攻撃できないようにします。ペムブロリズマブはPD-1に作用し、PD-1がPD-L1(PD-1と結び付くたんぱく質で、がん細胞の表面上にある)と結び付くことを防ぎ、免疫系ががんを攻撃できるように促すことで、がんに対して有効であると考えられています。

治験の概要

この治験はMK-3475Aを転移性の非小細胞肺癌の患者さんに使用してもらう研究です。

この治験で使用するMK-3475Aは、ペムブロリズマブとMK-5180を配合した皮下注製剤です。国内外においてまだ承認されていません。

ペムブロリズマブは、キイトルーダ®(英語でKEYTRUDA®)という商品名で、国内外において転移性の非小細胞肺癌を含めた適応症ですでに製造販売承認を取得し、点滴静注製剤として販売されています。

この治験ではMK-3475A皮下投与をペムブロリズマブ静脈内投与と比較します。MK-3475Aおよびペムプロリズマブは化学療法と併用します。

この治験で使用する化学療法は、非小細胞肺癌に対する標準的な治療法であり、単独またはペムブロリズマブ静脈内投与との併用が承認されています。

今回の治験の目的は、

●MK-3475A皮下投与の安全性および有効性をペムブロリズマブ静脈内投与と比較することです。

●MK-3475A皮下投与時のペムブロリズマブの血中濃度をペムブロリズマブ静脈内投与時と比べることです。

●MK-3475A皮下投与が、ペムブロリズマブ静脈内投与と比べて、どの程度作用するかを確認することです。

ただし他の条件も多数あり、本治験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。

治験の実施方法の概要と注意事項

最初に、約1カ月間のスクリーニング期間で1回以上来院いただき、以下の2つのグループのいずれかに割り当てられます。どのグループに割り当てられるのかは、コンピュータによって決められます。あなたに第1群の治験薬が使用される確率は3分の2、第2群の治験薬が使用される確率は3分の1です。

●第1群:MK-3475A皮下投与と化学療法の併用

●第2群:ペムブロリズマブ静脈内投与と化学療法の併用

専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治療薬が投与されます。

なお、本治験の治験薬は有効性・安全性が確立していないもので、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です。

また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。

病院名

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