更新日 2024年9月24日
治験依頼者 |
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疾患名(jRCTに掲載) |
【肺がん、乳がん】などの胸部のがん 肺がん 非小細胞肺癌 |
管理ID(治験ID) |
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治験名 |
前治療歴のあるEGFR 遺伝子変異陽性又はその他の遺伝子異常陽性の進行又は転移性非小細胞肺癌(非扁平上皮癌)を対象にMK-2870と化学療法(ドセタキセル又はペメトレキセド)を比較する無作為化、非盲検、第Ⅲ相試験 |
治験のフェーズ |
第3相 |
問い合わせ先 |
企業名:MSD株式会社 問い合わせ先:MSDJRCT問合せ窓口 msdjrct@merck.com |
治験成分記号 (治験薬一般名) (作用機序情報) |
治験成分記号:MK-2870
治験薬一般名(日本語):-
治験薬一般名(英 語):-
この治験で使用するMK-2870は、抗体-薬物複合体(ADC)と呼ばれるくすりの一種で、抗体薬に抗がん剤が結合したものです。 MK-2870は、がん細胞の表面に存在するTROP2というたんぱく質に抗体が結合することでがん細胞内へ移行し、抗体と抗がん剤の結合が解かれ、抗がん剤が放出されます。放出された抗がん剤は、細胞内からがん細胞を攻撃することで、そのがん細胞を破壊します。がん細胞を破壊すると、がん細胞の外に抗がん剤が放出されるため、MK-2870 が TROP2 を介して結合したがん細胞に隣接する他のがん細胞に対しても、効果を発揮することが期待されます。 TROP2 は固形がんに多く発現する一方で正常組織での発現は低いことが知られており、MK-2870 は細胞表面にTROP2をもつ細胞を標的とすることから、正常な組織に対して作用しにくくなることが期待されます。
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治験の概要 |
この治験は手術や放射線治療ができない、または肺以外の部位に転移している進行または転移性非小細胞肺癌の患者さんにMK-2870を使用してもらう研究です。 MK-2870 は研究段階にあり、国内外において、いずれのがんに対しても承認されていません。 この治験ではMK-2870をドセタキセルおよびペメトレキセドと比較します。ドセタキセルおよびペメトレキセドは、進行または転移性非小細胞肺癌の標準治療(化学療法)として使用され、日本でも承認されています。今回の治験の目的は、 ? MK-2870の安全性を調べることです。 ? MK-2870 が非小細胞肺癌の他の部位へ転移を遅らせることについてどの程度作用するかを標準化学療法(ドセタキセルおよびペメトレキセド)と比較することです。 ? MK-2870 を使用した方が、標準化学療法(ドセタキセルまたはペメトレキセド)を使用した方と比べて、長期に健康状態を維持できるかどうかを調べることです。 ? MK-2870 を使用した方が、標準化学療法(ドセタキセルまたはペメトレキセド)を使用した方と比べて生活の質が改善するかどうかを調べることです。 ただし他の条件も多数あり、本治験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。 |
治験の実施方法の概要と注意事項 |
この治験は世界で約556名(うち日本では約39名以上)の患者さんが参加する予定で、治験期間は約6年間です。治験に参加いただくと、MK-2870を使用するグループ1かドセタキセルまたはペメトレキセドを使用するグループ2かのいずれかに1:1で割り当てられます。2つのグループのうち、どちらのグループに割り当てられるかはコンピュータによって決められます。MK-2870を使用する場合には2週間ごと、ドセタキセルまたはペメトレキセドを使用する場合には3週間ごとに病院で点滴をうけてもらい、がんが進行したり副作用がみられてこれ以上治験薬を投与できないと医師が判断するまでお薬の投与を続けてもらいます。病院には治験で決められたスケジュールで来てもらい、治験で必要な採血や検査等を受けてもらう必要があります。 MK-2870は未承認のお薬なので、まだわかっていない副作用やリスクもありますが、悪心・嘔吐、口内炎等が多くの患者さんに出ています。また胎児や乳児にどのような影響があるか分かっていないので、治験期間中は避妊にご協力いただく必要があります。 専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治療薬が投与されます。 なお、本治験の治験薬は有効性・安全性が確立していないもので、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です。 また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。 |
病院名 |
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© 2021 Foundation for Promotion of Cancer Research.