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各治験の解説 ※企業から了承が得られた情報を公開しています。

更新日 2024年3月18日

治験依頼者

アストラゼネカ株式会社

疾患名(jRCTに掲載) 【肺がん、乳がん】などの胸部のがん
乳がん
【乳がん、子宮頸がん、子宮体がん】などの女性特有のがん
乳がん
乳がん、早期乳がん
管理ID(治験ID)
治験名

CAMBRIA-2試験:根治的局所治療を受けて疾患の兆候のない、再発リスクが中間~高リスク又は高リスクのエストロゲン受容体陽性(ER+) / ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)早期乳癌患者を対象とし、術後薬物療法としての標準的な内分泌療法(アロマターゼ阻害薬又はタモキシフェン)とカミゼストラント(AZD9833、次世代の経口選択的エストロゲン受容体分解薬)の有効性及び安全性を比較検討する第III相非盲検無作為化国際多施設共同試験

治験のフェーズ

第3相

問い合わせ先

治験情報窓口メールアドレス(RD-clinical-information-Japan@astrazeneca.com)

治験成分記号
(治験薬一般名)
(作用機序情報)
治験成分記号:AZD9833 治験薬一般名(日本語):カミゼストラント 治験薬一般名(英 語):camizestrant

AZD9833は、経口投与が可能な選択的エストロゲン受容体抑制薬(SERD)であり、エストロゲン受容体(ER)陽性乳癌の女性及び男性患者の治療薬として開発中です。AZD9833は、ERαの分解だけではなく、ERに対する完全拮抗薬としても作用します。AZD9833は、この経路を標的とする現在利用可能な治療法に比べて、より強くERα活性を阻害すると考えられています。

治験の概要

本治験の目的は、根治的局所治療を受けて疾患の兆候のない、再発リスクが中間~高リスク又は高リスクのエストロゲン受容体陽性(ER+) / ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)早期乳癌患者を対象とし、術後薬物療法としての標準的な内分泌療法(アロマターゼ阻害薬又はタモキシフェン)とカミゼストラント(AZD9833、次世代の経口選択的エストロゲン受容体分解薬)の有効性及び安全性を比較検討することです。

本治験では、①女性および男性、スクリーニング時の年齢が18歳以上の方(又は国のガイドラインに従う)。②組織学的に確認されたER+/HER2-浸潤性早期乳癌で、転移性病変の所見が認められない方。③術後薬物療法の有無に関わらず、原発乳癌に対して適切な(根治的な)局所治療(手術と放射線治療の併用又は非併用)を受けている方。④根治的乳房手術後12 カ月以内に患者を無作為化しなければならない。⑤無作為化前に、薬物療法として最長12 週間の内分泌療法施行を受けた方も許容される。⑥Eastern Cooperative Oncology Group(ECOG)の評価尺度でPerformance Status が1 以下の方。⑦適切な骨髄予備能及び臓器機能を有する方。

一方、次の方はこの治験に参加できません。

⑧手術不能な局所進行、又は遠隔転移乳がんの方。⑨術前補助療法による治療後に病理学的に完全奏効を達成した方。⑩完全寛解状態にあり、無作為化日前5年以上にわたり無治療であった者を除いて、他のがん[悪性黒色腫以外の皮膚癌若しくは子宮頸部上皮内癌、又は治験責任(分担)医師により再発リスクが極めて低リスクと判断されたものを除く]の既往歴がある方。⑪本治験に参加するのは望ましくないと治験責任(分担)医師が判断する、又は治験実施計画書への遵守を損なうと考えられる重度又はコントロール不良の全身性疾患が認められる方。⑫左心室駆出率が50%未満であることが判明しており、ニューヨーク心臓協会グレード2 以上の心不全を伴う方。⑬スクリーニング時の安静時QTcFの平均値が480 ms超の方。⑭外因性生殖ホルモン療法又はがんに関連しない病態に対する非局所ホルモン療法を併用している方。⑮治験実施計画書に規定されているもの以外の抗がん療法を併用している方[ビスホスホネート(例:ゾレドロン酸)又はRANKL阻害薬(例:デノスマブ)を除く]。⑯カミゼストラント、治験段階のSERD/治験段階のET薬、又はフルベストラントによる前治療歴がある方。⑰妊娠中(血清妊娠検査で陽性を確認)又は授乳中である方。⑱カミゼストラント、カミゼストラントと化学構造が類似している薬剤、類似クラスの薬剤の活性添加剤又は不活性添加剤に対する既知の過敏症を有する方。閉経前又は閉経周辺期の女性及び男性で、LH-RHアゴニスト又はその添加剤に対して、当該患者でのLH-RHアゴニスト使用を不可能にすると考えられる既知の過敏症を有する方。

ただし他の条件も多数あり、本治験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。

治験の実施方法の概要と注意事項

専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治療薬が投与されます。本治験では、ランダム化が行われますので、①標準的な内分泌療法(アロマターゼ阻害薬又はタモキシフェン)と②カミゼストラント(AZD9833、次世代の経口選択的エストロゲン受容体分解薬)のいずれかの治療が実施されます。

なお、本治験の治験薬は、有効性・安全性が確立していないもので、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です。

また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。

病院名

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